泣くな研修医
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- ¥660
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発行者による作品情報
なんでこんなに
無力なんだ、俺。
雨野隆治は25歳、大学を卒業したばかりの研修医だ。
新人医師の毎日は、何もできず何もわからず、
上司や先輩に怒られることばかり。
だが、患者さんは待ったなしで押し寄せる。
初めての救急当直、初めての手術、初めてのお看取り。
自分の無力さに打ちのめされながら、
がむしゃらに命と向き合い、成長していく姿を
現役外科医が圧倒的なリアリティで描いた、感動の医療ドラマ。
APPLE BOOKSのレビュー
現役外科医の声を伝える『医者の本音』で注目された、中山祐次郞の小説デビュー作『泣くな研修医』。医師を目指してがむしゃらに学び続けてきた雨野隆治が、初めて勤務した大病院で生と死に向き合い、自分の未熟さに悔し涙を流しながら、医師として成長する様子が描かれる。救急外来に飛び込んできた交通事故の犠牲者の惨状に衝撃を受けて倒れ、患者の訴えを聞いても経験不足から的外れな見立てをしてしまう。高齢の末期がん患者に対する先輩医師たちの現実的な判断に、青臭い正義感から疑問を抱く。頼りない主人公の言動に、現実の医師も内心はこうなのかと不安がよぎるが、早く一人前になりたいと悩み、熱意とやる気が空回りしながらも試行錯誤する姿は、働く人なら経験したことがあるもの。周囲の力や患者の声に支えられて壁を乗り越えるストーリーは、これから社会に羽ばたく人々を勇気づけるだろう。2021年にテレビドラマ化された。