燃えるV (1-5巻 全巻)
作品概要
テニス漫画の体裁を取ってはいるが、ボクシング漫画的要素が目立つ異端作品。特に終盤は「相手にボールをぶつけ一撃で再起不能にする」必殺技を軸に試合が展開する。ほか、ボクサーそのものの選手や、リングにかけろを意識したと思われるシーンも見られる。一応、試合描写はおおむね公式ルールに当てはめて間違った内容ではない(打球の破壊力は現実離れしている)が、作者本人も「あの漫画はテニスなどしていない」と言い切っている。 ストーリー構成自体は典型的なスポ根展開そのもので、主人公の成長、ライバルとの因縁、三角関係などの配置は、他の島本作品と比較して特異なものではない。作者自身、テニス経験はなく、この作品は失敗作だと現在でも断言しているが、表面的な不条理さとスポ根的テーマ性の同居は、のちの島本的スポーツ漫画のプロトタイプともいえ、むしろ現在でも評価する向きは多い。
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1,980 円税込